湯村温泉病院 公式ブログ

気管支喘息 甲府 湯村温泉病院

 [ 呼吸器科 ]

院長の高橋です。

気管支喘息について、さらに詳しく述べさせていただきます。

“Asthma is like love.” ある先生が講演のなかでこのフレーズを使っていました。
原典はなんなのかネットで調べてみたところ、アメリカの総合病院の呼吸器科のサイトなどでちらほらみかけました。欧米の呼吸器科医のなかでは慣用的に使われるフレーズのようです。

Everyone knows what it is, but no one can agree its definition. と続きます。

「喘息とは愛のようなもの。誰もが知っているけど、それぞれ思い描いているものは違っている。」というような意味だと思います。

次に国際的に使われている喘息の定義、というものをお示しします。

“気道の慢性炎症と種々の程度の気道狭窄と気道過敏性の亢進、そして臨床的には繰り返し起こる咳、喘鳴、呼吸困難によって特徴づけられる。気道狭窄は、自然に、あるいは治療により可逆性を示す。気道炎症には好酸球、T細胞、マスト細胞などの炎症細胞、気道上皮細胞、線維芽細胞をはじめとする気道構成細胞、および種々の液性因子が関与する。持続する気道炎症は、気道傷害とそれに引き続く気道構造の変化(リモデリング)を惹起し、非可逆性の気流制限をもたらし、気道過敏性を亢進させる。”

この定義では逆に全体像がわかりにくく感じませんか?